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 私たちが行なう「遺品整理」の現場の約2割が、「孤独死」の現場です。

 「孤独死」とは、1980年代に多くのマスコミによって取り上げられてきたテーマですが、社会の背景としては核家族化に伴う要因が大きいようです。
 また、阪神・淡路大震災の時に、仮設住宅での生活中に亡くなられた高齢者の死亡を、その言葉にあてはめて報道するケースが多く、一般的に使われるようになりました。

 言葉を解説していくことは簡単なのですが、実際の現場に入り、その死の現場に直面した経験があるという人はめったにいません。
 変死現場に立ち会う警官と監察医、葬儀社の社員、限られた遺族、そして遺品整理業者が現場に入り、ひっそりとその現場を片付けているのです。

 午前11時。
 その日は月に僅かしかない休日でした。葬儀社の担当部長からの携帯呼び出し音で目が覚めるという有様。
 「もしもし、今から現場に見積もりに来て欲しいんだけど。それも一時間以内で・・・」
 「現場は急ぎですか?」
 「変死現場で、死後一ヶ月。今から警察の立会いで、監察医の先生の検死が入るから、ちょうど一時間くらい後がいいんだけど」
 「わかりました。すぐに身支度して駆けつけますね」
とのやり取りをして、都心へと向かいました。

 世田谷区の目抜き通りから少し入った閑静な住宅地の一角にその現場はありました。
 玄関近くに葬儀社の搬送車とパトカーが停まっています。その脇にくだんの部長が、私の到着を待っていました。
 「今、検死が入っているから、その間に現場の状況を確認してね」との言葉を受け、まずはご遺族に挨拶を行ない、ご遺族の依頼のもとに遺品の状況確認を行ないます。

死後一ヶ月。
 言葉では何とも思うことはないのですが、言葉で表すことができない体感があります。
 それは臭いです。俗に「死臭」と呼ばれ、実際にこの臭いは嗅いでみないと表現はできないものです。
 冬場の死後一ヶ月でも、かなりの死臭が家全体に蔓延しているのです。
 これが夏場だと、それはもう数え切れないほどの蛆と蝿があふれており、誰でも中に入れるという状況ではないのです。

 現場は二階建ての4LDKの間取り。故人は、長く独居生活を続けられていた高齢の男性です。若い時分から糖尿病を患い、高血圧であったとのこと。一階のリビングのソファーの上で、それこそ孤独に息を引き取られたのです。

 私たちの現場入りは、もちろん「遺品整理」をするに際しての見積もりという作業がありますが、それとは別に、このような現場での応急処置をいかに行なうか、それが重要な役割なのです。
 死臭による近隣への迷惑をとめなければなりませんし、何よりもご遺族に適切なアドバイスを行ない、今後の事についての悩みを解消してあげなければなりません。

 人が亡くなると、遺族としてはやるべきことがたくさん出てきます。
遺体搬送に伴う手続きから、訃報の通知、通夜・葬儀の段取り、雑多な事務手続き、そして最後には遺品整理などなど。

 この変死現場を通じて、一般に知られていない作業について、次回から項目だてて皆さんにお伝えしていきたいと思います。

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