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意図的なゴミ体積状況

意図的なゴミ体積状況

 

私たちの整理現場、特に「福祉住環境整理」の分野で、「セルフネグレクト」であったと思われる方の居宅内整理は多く発生しています。

つい先日もセルフネグレクトについて、簡単な説明はしましたが、今回は具体的な現場風景から見ていきたいと思います。

 

ここで、厚労省が出している「セルフネグレクト」に関しての定義づけを記しておきます。

 

「セルフネグレクト(自己放任)とは、在宅で「高齢者が、通常一人の人として生活において当然行うべき行為を行わない、或いは、行う能力がないことから、自己の心身の安全や健康が脅かされる状態に陥ること」とします。

これは、認知症などのような疾患から適切な判断力が欠けている、又は、様々な事情で生活意欲が低下しているために自己放任のような状態になっている場合(無意図的)と、判断力や認知力が低下していないが本人の自由意志によって自己放任のような状況になっている場合(意図的)を含みます。」

 

自己放任に、2つのパターンがあると記していますが、無意図的と意図的なパターンです。

無意図的というのは、自己の判断能力が欠けている場合ですから、これは病的な背景があり、多くは認知症と関わってきます。

意図的というのは、厄介な話ですが、現場に出てみると、これは明らかに意図的にゴミ部屋にしているなという居宅風景は良く見てしまいます。

さらに、厚労省としての事例は、

<セルフネグレクトの例>

①家の前や室内にゴミが散乱した中で住んでいらっしゃる方

②極端に汚れている衣類を着用したり、失禁があっても放置している方

③窓や壁などに穴が開いていたり、構造が傾いていたりする家にそのまま住み続けていらっしゃる方

④認知症であるにも関わらず介護サービスを拒否されている方

⑤重度の怪我を負っているにも関わらず治療を拒否されている方   など

 

5項目の事例がありますが、事例としてはまだ不十分で、将来的な研究の観点から言えば、事例を集めて、データベース化する必要があろうかと考えます。

NPO法人などが、全国の地域包括支援センターを対象として、このセルフネグレクトのアンケート調査を行っていますが、広く発表して、現況をまとめあげる作業が必要かととも思います。まだまだ、実態が解明されていないというのが、この分野の話です。

さて、私たちの現場事例を1つ。

都心のとあるマンションの一室。

3LDKの間取りですが、どの部屋を見ても「ゴミ部屋」状態です。

こちらの場合は、残念ながら、玄関口で孤独死をされていました。70歳後半の独居女性でした。

若い頃から女手1つで飲食のお仕事をされていて、お店もお持ちで、それは不自由のない生活であったと思われます。しかし、高齢期となり、お店を閉めて、それから自宅に閉じこもるという生活が始まったようです。

リビング部には猫を飼っており、兄弟や友人と接するよりも、動物への愛情を多く注がれていたようです。

意図的状況から無意図的ゴミ体積風景

意図的状況から無意図的ゴミ体積風景

 

玄関脇の洋室は、150センチくらいの高さまで物やゴミが積みあがっています。

これは意図的なパターンです。

 

リビング部は、やはり足の踏み場がなく、ゴミが散乱しています。いつしか意図的なものから、無意図的な生活パターンとなり、完全にセルフネグレクト状態に陥っています。

本来は、この前段階あたりで、周囲にSOSを出す必要があったと思います。

また、マンションの近隣の方が、異常さ加減に気づくべきであったと思います。

しかし、残念ながら、自分でSOSを発信することはありませんし、近隣住民も、他人の居室内の状況を見ることができませんから、ゴミ部屋ということはわかりません。

悲劇が起こって、はじめてこのような状況が発覚します。

でも、それではもう手遅れ状態であり、悲惨な結果しか出ません。残念です。

 

そんな悲惨な現場を、何度も何度も見てしまうと、やはり何とかしてこんな状態はなくさなければいけないという思いにかられます。現場に携わる人たちの思いはこんなものです。

いつしか、そのような思いの中で、小さな勉強会や講演会を続けていますが、まだまだ地域ではこのような実態は知られていません。

わかっているのは、最前線の医療・介護や福祉の皆さん、民生委員ぐらいのものです。

 

今後も、出来る限りこのような状況はお伝えしたいと思います。

消臭・殺菌作業作業後の室内風景

現場作業が終われば、最終的に消臭殺菌の薬剤を散布して完了となります。

この現場は2日作業でした。総勢13名での特殊清掃現場でもありました。

 

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